精神病院の治療とカウンセリングは同じ? - 川西市の心療内科 こばやしクリニック

 

精神病院の治療とカウンセリングは同じ?

精神病院を受診しようかと悩んでいたとしても、まずはカウンセリングを受けてみようと考える方の方が多いのではないでしょうか。

自ら、あるいはご家族などその周辺にいる方が心の病を疑ったとしても、真っ先に精神病院を受診するのは身構えてしまうものです。

ところが、もしかしたらカウンセリングを受けさえすれば改善するのではないか、あるいはカウンセリング = 治療という認識の方もいて、精神病院や心療内科での本格的な治療を後回しにしてしまうケースも考えられます。

もちろんカウンセリングにはその良さがあり、臨床心理士や心理カウンセラーを相手に時間をかけて面談することで、患者さんの気持ちの変化が生まれて心が楽になり、良い方向に向かうことも多いと思います。

患者さんにしてみれば、自分を理解してくれる唯一の人に思えるでしょう。

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ただ、精神病院や精神科・神経科、そして心療内科での精神疾患に対する治療方法とは違って、おそらくカウンセリングを受けるだけで、薬を使用した治療などは行われないと思います。

もちろん、カウンセリングの後に精神病院の受診を勧められるなどの処置もあるかと思いますが、カウンセリングと精神病院などの病院やクリニックでの治療の違いを理解して、適した選択をしていただければと思います。

もちろん、精神病院や心療内科でも、受診の際には問診を行い患者さんの状況を判断いたしますので、まずは気軽にご相談ください。

特に精神病院と聞くと抵抗があるかもしれませんが、心療内科であればハードルもさほど高くないでしょうし、気軽にご利用いただけると思います。

そして、兵庫や関西地区で心療内科をお探しであれば、阪急宝塚線の川西能勢口駅近くのこころと不眠の診療所こばやしクリニックにご相談ください。

当クリニックにはうつ病やパニック障害の患者さん、そして睡眠障害でお困りの方なども通院されております。

明るい雰囲気の落ち着いた診療室で、心の病の改善を目指してください。

水曜日を除く平日は19時半まで診療を行っておりますので、お仕事を終えてからの通院にも便利かと思います。

 

精神病院でのカウンセリングとは?

精神病院のカウンセリングは、患者の症状に応じた心理的サポートを専門家が提供し、患者が生活の中でより良い自己管理をできるように支援するものです。ここでは、具体的なカウンセリングプロセスやよく行われる療法についてさらに詳しく説明します。

1. 問題の理解と評価
最初の数回のセッションは、患者の状態や症状を総合的に理解するために使われます。具体的には、以下のような内容について質問が行われます。

現在の症状
不安、うつ症状、幻覚や妄想、強迫的な考えなど、精神的な症状がどのように現れているか。

生活歴と生育環境
家庭環境、学校や職場での経験、人間関係、過去のトラウマなど。

現在の生活状況
住環境や職場、家族関係、経済状況など、日常生活のストレス要因。

過去の治療歴
以前に受けた治療や処方された薬、効果があった方法と合わなかった方法。
評価を基に、患者にとって最も適切な治療方針が立てられます。

2. 治療目標の設定と治療計画の策定
患者とカウンセラーは、患者の希望や現状をふまえ、具体的な治療目標を設定します。例えば、不安を減らす、対人スキルを向上させる、ネガティブな思考を減らす、日常生活に戻るなどです。目標に基づき、心理療法や薬物療法が組み合わせられる場合もあります。

3. セラピー技法の導入と実践
様々な心理療法技法を使って、患者が自分の感情や行動に対処するための方法を学びます。いくつか代表的な療法を挙げます。

認知行動療法 (CBT)
認知行動療法では、患者の思考パターンや行動の分析を通じ、非合理的な思考(例:「自分は価値がない」)や不適応行動を認識し、適切な方法に置き換える練習を行います。例えば、不安障害やうつ病の患者が特定の状況でネガティブな思考を抱きやすい場合、その状況を段階的に克服する練習を行うこともあります。

対人関係療法 (IPT)
この療法は、人間関係や社会的なやり取りに焦点を当て、対人関係の中でのストレスや葛藤を解消する方法を学ぶものです。特に、対人関係によるストレスが原因で症状が悪化する患者に対して効果的です。

精神分析療法
精神分析療法では、過去の経験や無意識に抑圧された感情が現在の行動や感情に影響していると考えられ、カウンセラーがそのような無意識の葛藤や抑圧を引き出して、理解と解消を促します。セッションでは、夢分析や自由連想法が行われることがあります。

マインドフルネス療法
マインドフルネス療法では、患者が現在の自分の状態を非批判的に受け入れる方法を学び、感情やストレスに対処するための新しいスキルを身に付けます。不安や抑うつの軽減に効果的であり、呼吸法や瞑想が取り入れられることが多いです。

4. 継続的なサポートと進捗確認
治療が進むにつれて、患者の状況や症状が改善しているかを定期的に評価し、治療計画を見直します。進捗が見られない場合や、新たな課題が出てきた場合には、カウンセリング内容や治療計画を調整します。

5. 家族のサポートと社会生活のリハビリテーション
家族が患者をサポートすることは、回復の大きな助けになるため、家族に対するカウンセリングが行われることもあります。家族が患者にどのように接すれば良いか、どのような環境が必要かについてアドバイスが提供されることもあります。また、患者が社会生活に戻るためのスキル訓練や職場復帰プログラムが行われることもあります。

精神病院のカウンセリングは、個々の患者に適した方法を用いるため、治療の進め方や内容は非常に多岐にわたりますが、患者が安心して症状に向き合えるよう、サポートを続けることを目標としています。

 

精神病院でカウンセリングを受ける利点と欠点

■利 点
専門的なサポート
精神病院では、経験豊富な精神科医や臨床心理士などの専門家からサポートを受けることができます。彼らは様々な治療技法に精通しており、患者に適したカウンセリング方法を提供します。

多様な治療手段
精神病院では、カウンセリングに加えて薬物治療やリハビリテーションなど、多様な治療手段を組み合わせて症状の改善を目指せます。特に重度の症状を抱える場合、薬物療法とカウンセリングを組み合わせた治療が効果的です。

危機管理体制
精神病院には緊急時の対応が整っているため、患者が急に状態を悪化させた場合でも迅速な対応が可能です。また、必要に応じて入院ができるため、安全な環境で治療を続けられるという安心感があります。

リハビリや生活支援プログラム
社会復帰を目指すためのリハビリテーションや、日常生活のサポートプログラムが充実している場合もあります。これにより、患者は生活スキルを再獲得し、社会に戻りやすくなります。

家族へのサポート
家族が患者を支えるためのサポートも提供されることが多く、家族への教育やカウンセリングを通じて、患者がより良い環境で回復を進められるよう支援します。

 

■欠 点
待ち時間が長い場合がある
多くの患者が治療を希望するため、予約待ちが長くなることがあります。特にカウンセリングは定期的なセッションが必要ですが、カウンセラーの数が不足している場合、予約が取れにくいことがあります。

費用が高い場合がある
精神病院でのカウンセリングや治療は高額になる場合があり、保険が適用されない治療もあるため、経済的な負担がかかることがあります。

プライバシーの問題
精神病院に通うことを知られることで、周囲からの偏見や誤解を受ける可能性もあります。患者や家族がプライバシーを気にする場合、通院自体が精神的な負担になることもあります。

入院による生活の制約
症状が重い場合には入院が必要になることもありますが、入院すると日常生活や仕事に制約がかかることがあります。生活リズムが変わることで、ストレスを感じることもあります。

依存のリスク
一部の患者は、治療や薬物に依存する可能性があります。治療が進むにつれ、自立に向かうべきところで、医療機関や治療方法に過度に頼るようになると、社会復帰が遅れるリスクもあります。

治療の柔軟性の制約
精神病院では、標準的な治療ガイドラインに沿って治療が行われますが、個別のニーズに応じた柔軟な対応が難しいこともあります。特に一人一人に適した治療法が必要な場合、病院の規模や体制によっては対応が限られることがあります。


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