川西市の広報に心療内科の医師として不眠について書きました。 - 川西市の心療内科 こばやしクリニック

 

川西市の広報に心療内科の医師として不眠について書きました。

不眠症でお悩みの人は
医師に相談を

というタイトルで川西市の広報からご依頼されたものです。
よろしければ参考にしてください。

私たち人間は生涯の約3分の1を眠って過ごしているといわれています。つまり、60 歳の人であれば20 年間を寝て過ごしたことになります。しかし、この睡眠は本当に必要なものなのでしょうか?睡眠不足は免疫力を低下させて健康を害するし、思考力にも影響を与えることは皆さんご存じのとおりです。また、動物から睡眠を完全に奪ってしまうと死に至るといわれています。さらに、睡眠中には成長ホルモンがよく分泌されるので、発達段階では睡眠は不可欠です。最近では特に睡眠には記憶力の増強効果があるといわれています。確かに、短時間睡眠でも生活できる人がいることも事実なので例外はありますが、やはりこれらのことから考えれば睡眠は人間にとってかなり重要なものと考えられます。ですから、この大切な睡眠がうまくとれない時には何か重大な原因があると考えてください。神経症やうつ病など精神的な原因や、身体的な要因による不眠、カフェインやアルコールによる薬物性のものなどさまざまです。重篤な疾患が隠れていることもあるので市販の薬でごまかさないで早めに医師に相談することが大切です。
(市医師会 小林秀治)

http://www.city.kawanishi.hyogo.jp/dbps_data/_material_/localhost/kikaku/kawa0003/koho_kawanishi/2010/5/201005-20-21.pdf

 

心療内科の役割

心療内科の役割とは?
一言でいうと

「ストレスや心の不調が、体の症状として出ている人を診る科」です。

心療内科は・・・
・心(ストレス・不安・緊張・人間関係・環境)
・体(胃痛・動悸・頭痛・めまい・不眠・下痢など)

この両方を一緒にみるのが大きな特徴です。
日本心療内科学会でも、心療内科は心と体の両面から診療・治療することが特徴とされています。

心療内科の主な役割
1. ストレスが原因・悪化要因になっている「身体症状」を診る
代表例
・胃痛
・吐き気
・過敏性腸症候群(IBS)
・下痢・便秘
・動悸
・息苦しさ
・めまい
・頭痛
・肩こり
・喉の違和感
・微熱感
・食欲不振
・倦怠感
・不眠

「検査では大きな異常がないのに、つらい」こういうときに心療内科が力を発揮します。

なぜ心療内科?

ストレスや不安が強いと・・・
・自律神経が乱れる
・胃腸が過敏になる
・筋肉が緊張する
・呼吸が浅くなる
・睡眠が崩れる

その結果、本当に体に症状が出ることがあります。

つまり心療内科は、
「気のせい」ではなく、“心身のつながり”として症状を診る科です。
日本心療内科学会でも、心療内科は心身相関の病態を把握し、心身両面の治療ができる内科医の役割を持つと説明されています。

2. 「心身症」を診る

心療内科の代表的な対象は 心身症です。

心身症とは?
心理的ストレスが関係して、身体の病気や症状が出たり悪化したりする状態です。

・過敏性腸症候群
・機能性ディスペプシア(胃もたれ・胃痛)
・緊張型頭痛
・片頭痛(ストレス悪化)
・気管支喘息(ストレスで悪化)
・高血圧(ストレスで悪化)
・慢性疼痛
・円形脱毛症
・じんましん
・月経関連の不調(ストレス影響)
・摂食の乱れ など

“体の病気だけど、心の影響が大きい”
こういうケースは、心療内科の得意分野です。

3. うつ・不安が「身体症状として出ている人」を見つける

実は、うつ病や不安障害の人でも、最初は
・頭痛
・胃腸不良
・動悸
・倦怠感
・不眠
・食欲低下
・背中の痛み
・めまい

など、体の症状から始まることが多いです。

本人も
・「心の病気だと思わない」
・「精神科は抵抗がある」
・「まずは体の不調を何とかしたい」

ということが少なくありません。

心療内科の役割

心療内科は、こうした人に対して
・身体疾患が隠れていないか確認
・ストレスや生活背景を確認
・うつ・不安・適応障害の可能性を見極める
・必要なら治療や精神科連携につなげる

という入口の役割を果たします。
厚労省の議事録でも、精神症状が身体症状として前面に出ることが多く、心身相関の視点の重要性が指摘されています。

4. 身体の病気を持つ人の「心の負担」も支える

心療内科は、単に「ストレスで体調が悪い人」だけではありません。

・がん
・糖尿病
・高血圧
・心臓病
・喘息
・慢性痛
・更年期症状
・長引く体調不良

こうした身体の病気を抱えている人は、

・不安
・落ち込み
・治療疲れ
・将来への恐怖
・眠れない
・食べられない

など、心の負担が大きくなります。

心療内科の役割
・病気への不安を整理する
・症状の悪循環を断つ
・睡眠を整える
・治療継続しやすくする
・QOL(生活の質)を上げる

つまり、
「病気そのもの」だけでなく「病気と付き合う心」も支える科です。
心療内科は、プライマリケアや緩和ケアでも全人的医療が重要とされています。

5. 自律神経の乱れによる不調をみる

よくある相談として、

・朝つらい
・動悸がする
・息苦しい
・立ちくらみ
・胃腸が不安定
・眠れない
・疲れが抜けない
・体温調節がうまくいかない
・人混みで気分が悪くなる

こうした自律神経の乱れが関係しているケースがあります。

心療内科で行うこと
・生活リズムの確認
・ストレス要因の整理
・睡眠改善
・必要な薬の使用
・不安への対処
・呼吸法・リラクゼーション
・必要なら心理療法
・心療内科で行う治療内容

心療内科は「薬だけ」ではありません。

1. 問診(かなり重要)
・いつから症状があるか
・どんな場面で悪化するか
・仕事・家庭・人間関係
・睡眠
・食欲
・疲労
・不安や落ち込み
・生活習慣

→ 心療内科は、背景を丁寧に聞くこと自体が治療の第一歩です。

2. 身体の病気がないか確認

必要に応じて
・血液検査
・心電図
・甲状腺機能の確認
・他科紹介(内科・消化器内科・婦人科など)

を行います。

ここが大事

心療内科は、
「全部ストレスのせい」に決めつける科ではありません。

まずは
・貧血
・甲状腺疾患
・不整脈
・胃腸疾患
・ホルモン異常
・更年期
などを見逃さないことも大切です。

3. 薬物療法

必要に応じて
・睡眠薬
・抗不安薬
・抗うつ薬
・自律神経症状を和らげる薬
・胃腸症状の薬
・漢方

などを使います。

※ ただし、薬だけで終わらせないのが理想です。

4. 心理療法・カウンセリング的アプローチ

心療内科では・・・
・考え方のクセを整理する
・ストレス対処法を身につける
・休み方を学ぶ
・自分を追い込みすぎるパターンに気づく
・不安との付き合い方を学ぶ

などを行うことがあります。

5. 生活調整
・休職の相談
・働き方の見直し
・睡眠の立て直し
・食事リズム
・スマホ・刺激の調整
・家族への説明
・心療内科と精神科の違い

これはとてもよく聞かれるポイントです。

心療内科

体の症状が前面に出ている人が多い
・胃痛
・動悸
・不眠
・めまい
・自律神経の乱れ
・ストレスで悪化する身体症状

→ 「心が原因で体に出ている」または「体の病気に心が影響している」

精神科

心の症状そのものが中心
・うつ病
・不安障害
・パニック障害
・強迫症
・双極症
・統合失調症
・PTSD
・発達特性の相談
・依存症 など

→ 「精神症状そのもの」を専門的に扱う

実際はかなり重なる

今の日本では、
心療内科でもうつ・不安を診ることは多いですし、
精神科でも身体症状を伴う不調を診ます。

なので実際には
・心療内科 = 体症状寄りの入口
・精神科 = 精神症状寄りの専門診療

と考えると分かりやすいです。
※ クリニックによって診療範囲はかなり違います。

どんな人が心療内科に向いている?

こんな場合は、心療内科が合っています。

受診を考えてよい例
・検査で異常ないのに体調が悪い
・ストレスで胃腸がすぐ悪くなる
・緊張すると動悸や吐き気が出る
・朝になると会社に行けないほどしんどい
・眠れない
・食欲が落ちた
・仕事・家庭のストレスで体に出ている
・息苦しいけど内科で異常なし
・めまい・頭痛が続く
・体の不調と一緒に不安・落ち込みもある

心療内科を受診した方がいい「危険サイン」

以下は、早めの受診がおすすめです。
・2週間以上つらい
・眠れない日が続く
・食べられない
・仕事や家事に支障が出ている
・朝が特につらい
・涙が出る
・何も楽しめない
・外出が怖い
・動悸や息苦しさで生活に支障
・「消えたい」「いなくなりたい」と思う

特に重要

もし

・死にたい
・消えたい
・自分を傷つけそう
・今すぐ危ない

という状態なら、心療内科の予約を待たずに、

・救急
・地域の精神科救急
・家族や信頼できる人
・こころの健康相談統一ダイヤル(自治体窓口)
・などにすぐつながってください。

心療内科の“本当の役割”を一言でまとめると

心療内科は、

① 心が原因で体に出ている不調を診る
② 体の病気に心が影響して悪化している状態を診る
③ うつや不安が身体症状として現れている人を見つける
④ 心と体を一緒に整えて、生活を立て直す

という役割があります。

受診前に知っておくと良いこと

・心療内科は予約制が多い
・初診は時間がかかることが多い
・クリニックによって
・カウンセリング中心
・薬中心
・休職診断に強い
・自律神経症状に強い
など特徴が違う
・「心療内科」と書いていても実質かなり精神科寄りの所もあります

迷ったらどう選ぶ?

心療内科が向く
・胃腸・動悸・頭痛・めまい・不眠など体の症状が主
・ストレスで悪化する
・内科で異常なしと言われた

精神科が向く
・気分の落ち込みが強い
・不安発作が強い
・強い希死念慮
・幻聴・妄想
・双極症が疑わしい
・依存症がある

最後に(大事)

心療内科は「弱い人が行く場所」ではありません。
むしろ、
・心が限界になる前に
・体が悲鳴を上げているサインを受け止めて
・早めに立て直す

ための場所です。

“心の問題”ではなく、“心と体の両方の問題”として扱ってくれる科、
それが心療内科です。


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