今では躁鬱病という病名も多くの方が認識して、すっかり馴染み深いものになってしまったのかもしれません。それだけ躁鬱病という病名を目にする機会が増えたのでしょう。
たとえばテレビの健康番組や雑誌の特集、SNSで実際に躁鬱病になり治療された方の体験談を知ることもできます。
かつて、躁鬱病と言えばかなり重症な精神疾患として認識されていたと思います。重症ということになれば即刻入院ということになったかもしれません。
そして、精神科の病院に入院していることを隠そうとする傾向にあったのではないでしょうか。躁鬱病の疑いがあっても隠して病院を受診せずに、重症化させてしまうこともあったでしょう。
気分の浮き沈みが激しいといった症状があるわけですが、重症となれば妄想や幻聴が起こることもあります。
さらに、重症化すればさまざまなトラブルに発展することもあるでしょうし、中には悲惨な結果を招くこともあります。
そういったことを考えると躁鬱病という病名が広く知れ渡り、治療を受けることにあまり抵抗を感じずに済むことはいいことなのかもしれません。
重症化する前に早めに受診して、適切な治療さえ受ければ入院せずに済む場合もあるでしょう。
重症でなければ仕事を続けながら、投薬治療で対応できる場合もあるでしょう。
また、周りの躁鬱病への理解が進んで、治療を受けていることを隠さずに済むことは、重症化を防ぐことにつながるのかもしれません。
ただ、躁鬱病という病名がどんなに認知されて馴染み深い病名になったとしても、まさか自分自身が患うことになり、しかも重症になるとは思ってもみないはずです。
ところが、昨日までは他人事だった病が、突然ご自身の問題になることもないわけではありません。
ご自身はもちろんですが、ご家族や友人などに躁鬱病かと思われるような症状が現れた時、ためらわずに心療内科などを受診して、重症とならないような対策を取っていただきたいと思います。
そして、そのためには躁鬱病やパニック障害、さらに不眠症にも対応しているこころと不眠の診療所こばやしクリニックにご来院ください。