突然、動悸が激しくなり息切れが起こることがあれば、心臓の病気を疑うかもしれませんが、もしかしたらその症状はパニック症状の一つかもしれません。あるいは、呼吸が苦しくなり喉が詰まるような症状が出る場合も、パニック症状の可能性があります。さらに、全身が緊張して冷汗をかくようなことがあれば、パニック症状を疑ってみる必要があるでしょう。中には、頭や身体が重く感じられ頻繁にめまいが起こるようになり、しかもその発症時期が50代初めということで更年期障害かと思われていた方が、パニック症状を起こしていたという例もあり、よく似た症状であるためにパニック症状を見逃してしまうケースもあるようです。
一般的にパニック症状としては、狭い場所に置かれた状態になった時に、不安や恐怖から平静ではいられなくなった状態を示すわけですが、患者さんによって現れるパニック症状はさまざまです。もちろん、動悸や息切れ、そして呼吸困難や身体の不調が何らかの病気の現れであることもあり、詳しい検査を行う必要はあるでしょうが、どんなに検査しても原因がわからず症状の改善が図れない場合は、パニック症状かもしれません。特に、自己判断で更年期障害だと思い込んでいたために、時期が来れば症状が治まると思ってしまうと、パニック症状がどんどん進んでしまうこともありますので、早めに専門の病院でパニック症状かどうかの診断を受けて治療を受けることをお勧めいたします。