早朝覚醒が治らないことで、悩んでいる方も多いようです。ただ、心配し始めたのは、体調が崩れ出してからかもしれません。
誰でも年齢が高くなれば、朝早く目が覚めてしまうのは当たり前だと思って、それまであまり早朝に目が覚めてしまうことを気にすることもなかったのではないでしょうか。
早寝早起きは健康な証拠だと割り切って、治らないどころか自慢の一つになっていたかもしれません。確かに、早くに目が覚めて、すがすがしい気持ちで散歩をしたり、庭の手入れをするのは気持ちがいいものです。
ところが、早朝覚醒が続くことで睡眠不足につながり、昼間にボーっとして眠気に襲われたり、集中力に欠けたり意欲の低下や食欲の低下がみられるようであれば、早く目が覚めてしまうことも睡眠障害の1つだと考えるべきでしょう。

しかも、高齢になってから早朝覚醒の症状が出始めた方ばかりでなく、働き盛りの世代やもっと若い世代の方が早朝覚醒が治らないために体調を崩されたり、もっと深刻な心の病を発症してしまうケースもあります。
つまり、うつ病の症状として早朝覚醒が起こっている場合もあり、心療内科などでうつ病の診断を受ける以前に睡眠障害が治らないことを悩んで来院され、うつ病にようやく気付く場合も少なくありません。
うつ病とわかれば、患者さん自身も深刻に考えて治療に取り組むことができるわけですが、早く目が覚めてしまうといった症状だけでは、なかなか睡眠障害だとは思わずに、治療が必要な事態だとは思われないのでしょう。
ところが、朝早く目が覚めてしまうのは早朝覚醒であり睡眠障害の1つなので、早めにきちんとした治療を受けることをおすすめいたします。
早朝覚醒や睡眠障害が治らないことでお困りであれば、こころと不眠の診療所であるこばやしクリニックにご相談下さい。
早朝覚醒が起こる原因
うつ病による早朝覚醒
うつ病では「睡眠障害」がとても多く、特に早朝覚醒は典型的です。
夜の寝つきが悪いのではなく、比較的眠れるけれど 明け方に早く目が覚め、その後眠れない
起きたときの気分が沈んでいて、「自分はダメだ」「何をやっても楽しくない」といった 抑うつ気分 がある
日中は少しマシになるが、朝の調子が特に悪い(いわゆる日内変動)
対 策
自己努力で改善しにくいことが多いので、早めに心療内科・精神科に相談するのが大事です。
加齢による睡眠パターンの変化
年齢とともに:
深い眠り(徐波睡眠)が減り、浅い眠りが増える
睡眠時間そのものが短くなる(若い頃より長く眠れないのは自然なこと)
夜中のトイレ回数が増えたり、体の痛みで目が覚めたりする
対 策
「年だからしょうがない」と無理に諦める必要はなく、
日中の活動量を増やして適度に疲れる
昼寝は短め(20~30分程度)
夜は刺激物を避け、寝室環境を整える
といった工夫で睡眠の質を上げることは可能です。
ストレス・不安
心配ごと、職場や家庭の問題、将来の不安などがあると:
寝ている間も脳が「警戒モード」で浅い眠りになりがち
明け方(浅い眠りが多い時間帯)に目が覚めやすい
目が覚めると、そのまま悩みごとを考え始めてしまう
対 策
寝る前にリラックスできる習慣(ぬるめのお風呂、ストレッチ、アロマ、呼吸法など)
不安が頭を占領するなら、紙に書き出して整理
深刻な場合はカウンセリングやストレスマネジメント法の学習
生活リズムの乱れ
体内時計が乱れると、睡眠の質が低下します。たとえば:
夜遅くまでスマホ・PCで脳が覚醒している
夜にカフェイン(コーヒー、紅茶、緑茶、コーラ、チョコなど)を摂取
アルコールを「寝酒」に使う(寝つきはよくなるが、後半の睡眠が浅くなる)
対 策
寝る1時間前からは電子機器を控える
夜のカフェイン・アルコールを減らす
毎日なるべく同じ時間に寝起きする
身体的要因・病気
以下のような身体の問題で目が覚めることもあります:
頻尿(前立腺肥大、膀胱炎、糖尿病、利尿剤の影響など)
痛み(腰痛、肩こり、関節痛、神経痛など)
睡眠時無呼吸症候群(いびきがひどく、呼吸が止まって目覚める)
対 策
頻尿:夜の水分調整、泌尿器科相談
痛み:整形外科・痛みの専門外来で治療
睡眠時無呼吸症候群:専門外来での検査、CPAPなどの治療
自分で出来る早朝覚醒予防方法
生活習慣の見直しでできること
規則正しい生活リズムを作る
・毎日なるべく同じ時間に寝て、同じ時間に起きる
・朝起きたら太陽の光を浴びる(体内時計をリセット)
昼寝は短めに(20~30分まで)
・昼寝をしすぎると夜の睡眠に影響する
・夕方以降の昼寝は避ける
夕方以降のカフェイン・アルコールを控える
・コーヒー、紅茶、緑茶、チョコ、栄養ドリンクなどは午後3時以降控える
・アルコールは寝つきを助けるが後半の睡眠を浅くするので注意
寝る前のリラックスタイムを作る
・スマホやパソコンのブルーライトを避ける(最低でも寝る30分前からオフ)
・ぬるめのお風呂にゆっくり入る
・軽いストレッチや深呼吸、瞑想をする
寝室環境を整える
・温度、湿度、寝具が快適か見直す
・遮光カーテンで朝日が入りすぎないようにする
・寝る部屋を静かに、暗くする
気持ち・メンタル面の工夫
不安や悩みを書き出して頭から出す
・寝る前に「明日やること」「気になっていること」をメモに書き出して整理
「眠れないこと」にとらわれすぎない
・「早朝に起きちゃった…」と焦るほど脳が覚醒する
・目を閉じて横になっているだけでも休息になる、と気楽に考える
日中に適度な運動をする
・ウォーキングや軽い筋トレで体を動かし、夜に自然な眠気を呼ぶ
注意が必要な場合
以下のような場合はセルフケアだけではなく、専門医に相談することをおすすめします:
朝早く目覚め、気分の落ち込みや涙もろさ、意欲低下が続く(うつ病の可能性)
夜中に何度も呼吸が止まる、日中の強い眠気がある(睡眠時無呼吸症候群の可能性)
頻尿や痛みで必ず目覚める(泌尿器科や整形外科相談が必要)