ご家族や知人・友人の中に、もしかしたら不眠症ではないかと思うような方はいないでしょうか。なかなか寝付かれないとか、夜中に何度も目が覚めてしまうといった現象は、誰にでも起こりえることで、必ずしも不眠症とは言えません。ただ、人の目から見ても不眠症ではないかとわかるような状況であれば、すぐにでも精神科などで診察を受けることを勧めてください。なかなか精神科を勧めるには勇気のいることかもしれませんが、自分では気付かないうちに不眠症に陥っている場合もありますので、身近な方が気付いた時に適切なアドバイスをして、精神科で診察を受ける提案をしていただければと思います。
もちろん、不眠症はご自身で自覚できることも多いのですが、不眠症を疑ったとしても、仕事の状況や生活環境などが原因で眠れないだけだと軽く判断してしまい、不眠症ほど深刻なものではないと思ってしまうようで、すぐに精神科を頼ろうとは思わないものです。重要な仕事を任されて神経が高ぶっているとなれば、いずれ仕事が落ち着けば不眠症も解消できると思いがちです。夜になっても気温が下がらずに寝苦しい日々が続くことで不眠症になっているとしたら、涼しい季節になれば自然と眠れるようになると思うものです。ところが、不眠症の影響で、体力が落ち判断力が鈍り食欲までなくなれば、一時的に眠れないだけでなく、慢性的な不眠症になってしまうこともあり、早めの精神科受診を決心するべきです。