もし、躁鬱という診断を受けたとしたら、一番に心配になるのは治療にかかる費用であり、保険が適用されるかどうかが気になることでしょう。
一般的に病気や怪我で病院での治療を受けた場合は、加入している健康保険、つまり協会けんぽや国民健康保険などの医療保険を使った治療を受けることができます。
そして保険を使った場合、ご自身で医療費負担は3割で済むわけです。では、躁鬱のような心の病の場合は、医療保険を使っ診療を受けることができるのでしょうか。
心配はいりません。躁鬱の場合も、加盟している医療保険で診療を受けることができますので、健康保険証をご持参いただければ大丈夫です。
実は、患者さんの中には躁鬱のような心の病の場合は、保険の対象外ではないかと思い込まれて、なかなか心療内科を利用しようとされない方もいらっしゃるようですが、こころと不眠の診療所こばやしクリニックでは保険診療を行っておりますので、躁鬱の場合も安心して受診していただければと思います。
ただ、いくら3割負担の保険診療とは言っても、怪我などのように全治数週間といった判断ができるものではなく、躁鬱の状況によっては半年、あるいは1年・2年と治療期間が長くなる場合もあり、医療費負担になることも少なくありません。
しかも、躁鬱が原因で休職されたり退職されたりすれば、一層負担は大きくなり、心労にもつながり躁鬱の改善にも悪影響を与えてしまいます。
そんな時に、少しでも患者さんの負担を軽くする制度として、通院医療費の公費負担制度があるわけですが、兵庫県でも指定自立支援医療機関(精神通院医療)があり、当クリニックも該当いたしますので、保険治療や公費負担についての疑問やご相談があれば、気軽にお尋ねください。
通院が長くなることが気がかりで、躁鬱の治療を躊躇されることで悪化させてしまえば、さらに長い期間の治療が必要になってしまいます。
医療保険や公的支援を上手に利用して、できるだけ早く躁鬱の治療を開始していただきたいと思います。