早朝覚醒は睡眠障害の1つでもあり、治療が必要なケースもあります。たとえば、それが原因で昼間にウトウトしてしまったり、疲労感が強いなど日中の行動に影響が出るようであれば、専門医の診断を受けて適切な早朝覚醒の治し方のアドバイスを受けていただければと思います。
ただ、たとえ朝早く目が覚めてしまうと言っても、睡眠障害といった自覚はなく、自分でできる早朝覚醒の治し方を実践しているに過ぎないという方も多いようです。
たとえば、昼間は適度な運動を心がけたり、食事やアルコール摂取の量や時間を考慮することも早朝覚醒の治し方として心がけている方もいるでしょう。
もちろん、軽度の早朝覚醒であれば、生活習慣の見直しなどいくつかのポイントを押さえた治し方を実践することで改善することも多いと思います。
ところが、場合によってはストレス障害やうつ病などが早朝覚醒に関連しているケースもありますので、実践している治し方が適切かどうかも含めて、心療内科を受診してみてはいかがでしょうか。
実際、うつ病を発症している患者さんの問診を行うと、早朝覚醒の症状が出ているケースは多いようです。
うつ病の場合、神経伝達物質のバランスが崩れて感情の障害や思考の障害といったさまざまな精神的なダメージが生じるわけですが、同時に睡眠障害や摂食障害なども現れてきます。
そういった症状が進めば、早朝覚醒の治し方を実践するだけでは追い付かなくなりますので、早めに心療内科をご利用いただければと思います。
もちろん、早朝覚醒は年齢とともに起こりやすくなり、就寝時間が早く熟睡しているという自覚があれば、あまり問題ないかもしれません。
一方、寝つきが悪いのに早朝覚醒してしまうとか、夜中に何度も目が覚めるのに朝早く目が覚めて寝た気がしないといった場合は、睡眠障害の治療が必要かと思われます。
そういった症状がさらに悪化して、体調が崩れたり精神的な負担になることもありますので、適切な早朝覚醒の治し方を知るためにも心療内科の受診をご検討ください。