心療内科や精神科、そして神経科などの病院やクリニックでは、うつ病やパニック障害の治療を行っているわけですが、このうつ病とパニック障害は、まったく別の心の病ということではありません。たとえば、パニック障害の患者さんが、適切な治療を受けていなかったことで、うつ病の症状が現われてくることは珍しいことではありません。それは、パニック障害によく見られる症状からもわかるように、漠然とした不安感や恐怖感、疲れやすくやる気が起こらないといったパニック障害は、うつ病の症状としても挙げられることです。また、うつ病の症状として、喪失感を抱いたり物事に悲観的になったりする感情の障害は、パニック障害と共通する症状だと言えると思います。
さらに、パニック障害には、心の負担だけでなく、食欲が無くなったり息切れがしたり、身体を重く感じることがあるものですが、うつ病の場合も自律神経症状として、胃部不快感や頭重感や首筋や肩のこりなどが起こりやすく、やはりパニック障害と似たような症状ではないかと思います。
そして、パニック障害のために人を避けたり行動が制限されることもあり、ストレスが絶えないために、うつ病を発症しやすくなってしまうものです。もちろん、すべてのパニック障害の、すべての患者さんがうつ病に移行しやすいというわけではなく、うつ病の患者さんすべてがパニック障害だというわけではありません。ただ、少なからず心の病の共通の部分もあるかと思いますので、早めに心療内科の受診をお勧めいたします。
また、パニック障害やうつ病とは関りがないように思えるような不眠症なども、放っておくことでストレスがたまり、うつ病につながることもありますので、眠れないとか眠っても眠った気がしないという時には、早めに心療内科にご来院ください。そして、不眠症でお困りの方、さらにパニック障害やうつ病の治療をお考えであれば、地域に根差した医療を目指すこころと不眠の診療所、こばやしクリニックにお任せください。