アスペルガーという言葉を耳にするようになって久しいかと思いますが、行動の違和感やコミュニケーションがうまく取れないといった場合でも、いわゆる発達障害の一つとして理解は進んでいます。
ただ、行動の違和感やコミュニーケーションがうまく取れないといった症状は、躁鬱の患者さんの特徴である場合も多く、躁鬱なのかそれともアスペルガーなのか、あるいはアスペルガーであることで併発しているのか、慎重に対応する必要があるでしょう。
実は、アスペルガーの方の場合、自分自身では理解するのは難しく、周りの目がちょっと違うために落ち込んで、ストレスが膨れ上がって精神的に苦痛を感じることも多くなってしまいます。
人との関係が思うようにスムーズに行かなければイライラすることも多いでしょうし、不安になることも多いはずです。

たとえば、学生の頃は周囲の理解もあって、無事に学生生活を送っていたはずなのに、社会に出て大きな環境の変化に悩んで躁鬱を発症してしまうことも多いようです。
しかも、ご本人が躁鬱の状態にあったとしても、周りに気付いてもらえない場合もあるでしょう。
もちろん、最近は発達障害があったとしても、環境が整い適した仕事・会社が見つけやすくなっているとは思いますが、アスペルガーの方の心は繊細で、定期的に信頼できる心療内科や精神科を受診して、医師と面談することで躁鬱の発症を防ぐことができるかもしれません。
もちろん、躁鬱の治療のために精神科を受診した際にアスペルガーの可能性があることを始めて知るケースもあるかもしれませんが、躁鬱を疑って心療内科や精神科をお探しの時、そして発達障害と上手に付き合っていくために心療内科や精神科をご利用いただければと思います。
アスペルガー症候群 自己診断チェックリスト(成人向け)
以下の質問に「はい / いいえ」で答えてください。
5個以上「はい」の場合は、発達特性の傾向が見られる可能性があります(※診断ではありません)。
◆ コミュニケーション・対人関係
・人と目を合わせるのが苦手
・空気が読めないと言われたことがある
・雑談や世間話が苦手
・冗談や比喩が理解しにくい
・相手の気持ちや表情を読み取るのが難しい
・他人と適切な距離感をとるのが難しい
・人との付き合いが疲れる・消耗する
◆ 興味・こだわり
・興味の対象が極端に狭く深い(特定分野に没頭)
・ルールや順序に強くこだわる
・日課や予定が変更されると強いストレスを感じる
・同じ作業や手順を繰り返すのが好き
・感覚が敏感すぎる(音・光・匂いなど)
・話し方が一方的で、相手の反応をあまり気にしない
・話が突然飛んだり、関係ないことを話し続けてしまう
◆ 日常生活・仕事での困りごと
・集団行動やチームワークが苦手
・忘れ物や遅刻が多い(注意力に波がある)
・書類の整理や手順の理解に時間がかかる
・ストレスがたまると、体調不良や感情爆発を起こす
・周囲の音や刺激が気になって集中できない
・子どもの頃から「ちょっと変わってる」と言われた
結果の目安
・0〜4個: 発達特性は少なめ。通常の個性の範囲内かもしれません。
・5〜9個: 一部に発達特性がある可能性。環境によって困難を感じやすい。
・10個以上: 発達障害(ASD)傾向が比較的強く出ている可能性あり。専門医の相談をおすすめ。
よくある誤解
・「アスペルガー=知的障害」ではありません。
→ アスペルガーは知的発達に遅れがないASDの一種です。
・「変わった人=アスペルガー」ではありません。
→ 社交性や感受性、こだわりの強さなどが独特でも、診断基準を満たさなければ該当しません。
専門機関に相談するには?
・精神科・心療内科(発達障害外来)
・発達障害支援センター(全国にあり)
・臨床心理士によるWAIS・AQ検査など